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マイノリティにも配慮した裏難波大學の新しい個人情報の取り扱いについて

この度、裏難波大學のコンテンツやサービスへの申し込み時の、マイノリティのお客様への対応を導入いたしました。
もちろんこれまでに取得した個人情報を許可なく公開したり、取得した情報によってサービスの内容を変えたりなどはしてきませんでした。
しかし、恥ずかしながら「取得しても利用しなければ問題ない」と浅はかに考えており、その点について知人たちから貴重な意見をもらって、対応・対策の必要性を感じました。


また単に性別などについてだけでなく、それ以外の個人情報の取得や公開方法についても再考し、新たな指針を作りました。

このブログでは

 の大きく三つに分けて書いていきます。

 

これまでの対応、そしてその至らなかった点


これまで当団体での個人情報を取得する機会は数学教室(個人レッスン)、数学講座、イベントの申し込みが主でした。

当然取得した情報は許可無しに公開することはなかったのですが、許可を受け取った上で

  • HP内に配置した数学教室の感想文に付記(「男性・30代」といった形で)
  • Twitterにて個人レッスンや講座の様子を伝えるツイートに付記(こちらは過去の未削除ツイートに2件確認)

という形で使用していました。

 

感想文の提出や授業風景の発信は強制ではなく、感想文などを書く本人が望まなければ公開しない方針でしたし、これまでのお客様・生徒様に関しては非公開を希望した方はいませんでした。
性別だけでなく氏名・年齢・職業なども同様の扱いでした。
年齢に関しては、そのままの数字ではなく、20代・30代という狭い曖昧さでお伺いしていました。

ちなみに感想文などに上記のような情報を付記していたのは、性別・年齢・職業問わず様々な方が当団体のサービス(この時点では主に数学に関係するものが多い)を利用していることを外部へ発信するためでした。
数学をコンテンツに添えたイベントや学びの場所は男女比が偏っていて、平均年齢が低い印象を、私は持っています。
そうでない人たちが、性別・年齢・職業などに関係なく数学を学んでいると知ってもらえれば、当団体に関わるかどうかは別として、数学の学習へ一歩踏み出してくれるのではと期待していました。

改めて考えてみると、私たちが求めなくとも当団体の告知の意図を知り、そのような情報を自ら発信する人もいるはずです。
ならば、自己紹介含めた個人情報は自由記述にして、当人にどれだけ情報を出すかのさじ加減を任せれば良かったと気づきました。

 

また取得した情報はとくにどこかへ保存していたわけではありません。
顧客分析をしていたわけではないので、一次的に入手した個人情報も利用していたわけではありません。

ただ対面指導のさい、相手の年齢や職業が分かっていることで指導しやすかったことはありました。
たとえ話をするにしても私と年齢が近いと知っていれば通じるものも事前に分かります。
そして私自身プログラマの経験が僅かながらあるので、相手がプログラマだと分かっていれば、プログラミングと数学との相性の良さから、数学概念を何かに例えるときに便利でした。

こちらに関しても改めて考えてみれば、私のプロフィールは詳細にHPに記載していたので、お客様が何か共通点を見つければ、そしてそのような情報を知ってほしければ、自ら伝えてくると思いました。
よって今まで通り個人レッスンへの申し込みに自由記述欄を設けておけば、それで十分だと気づきました。

 

そこまで必要としていなかったにも関わらず、今日までコンテンツへの申し込み時にそのような情報を取得していたのは、申し込みシステムの設計のさい、これまで自分が受けてきたサービスに当たり前にあった項目を、(使わない可能性があるにも関わらず)とくに何か考えることもなく採用していたからです。

性別などの「取得」そのものが、すなわち取「申告すること」自体が、得後の使用の有無に限らず負担になったり難しい、回避したいという方がいることが不見識ながら把握できておらず、その配慮・対応ができていませんでした。

 

新指針


この指針はこれからの対応と、すでに取得した情報についてのものです。
簡単ながら画像にもまとめております。

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これからの対応


1. 個人レッスンや講座、イベント申し込みに関して


これまで取得していた「氏名、性別、年齢、職業」については「苗字のみ取得」に変更します。
変更の意図としては個人レッスンなど直接お話しする際にあだ名やハンドルネームなどでは対応しづらいことがあるので、これに関しては(本名でなくてもよい)苗字のみをお聞きします。

2.オンライン対応時のカメラについて


まだオンライン対応は無料モニターを募集している段階で本格化していませんが、お互いのタブレットやPCの内臓カメラのオンオフについての希望を毎回レッスン開始前にお伺いします。
ただし音声だけの情報では、こちらの指導力不足ゆえに対面での指導よりも進行に影響がでるかもしれませんが、その点はご了承くださいますようお願いいたします。

3. 個人レッスン、講座の感想文について


これまで付記していた「性別、年齢」については「一切付記しない」に変更します。
ただしもしかしたらご自身の希望でその情報、もしくはそれに近い情報を公開したい可能性もあるかもしれません。
例えば感想文などによくある「これまで10年ほどプログラマをしていましたが」や「数学に触れる機会のない主婦でしたが」など。
なので自由記述欄を設け、上のような自己紹介に近い文章は原文そのまま公開されることを伝えたうえで入力できるようにします。

4. SNSでの授業風景などの不定期発信について


これまでの「必ずではないが許可を取ったうえで個人情報を使用することもある」から「一切使用しない」に変更します。
なので内容は基本的には、そのレッスンや講座がどのようなものであったかを中心とし、添付する画像なども許可がとれたもののみ使用します。
また使ったことはありませんが今後も「彼・彼女」という人称は使用せず、お客様・生徒様などに統一します。
現在情報発信に使用しているのは団体用のTwitterアカウントが主ですが、新たなサービスを使用する際にも同様の方針です。

5. 1.から4.に当てはまらないものについて


今現在では個人情報を取得するような、情報発信するような機会は上記の4つに限られていますが、活動の幅を広げていく中で新しい形態のものを開始するかもしれません。
その時にも同様の配慮をしたうえで活動します。
また現在は代表一人の団体ですしとくに新メンバーを募集もしていませんが、
加入希望メンバーが現れた場合でも上記の点を留意して対応します。

すでに取得した情報について


これまで取得し公開した情報は下記のものだけです。

1.HPに記載された感想文の「性別・年齢」について


今後の感想文に上記のような情報が付記されないので、これまでの感想文と一貫性がとれなくなるので、過去の感想文からその情報を削除します。
もともと公開を許可されていた情報なので削除に対しての許可は不必要と考え、とくに感想文提出者へは連絡はしません。

2.SNSの発信に含まれていた情報について


発見した2件のツイートについては、上と同様の理由でもって削除します。

まとめ


この記事は代表が書いています。
代表は身体の性、性自認、性別表現は全て男です。
何かの申し込みをするさいに、その情報の取り扱い方法を知っていれば、性別情報を取得されることに対しての不安や葛藤などはありませんでした。
また(当然カミングアウトしづらいからだと思いますが)マジョリティに属さない・どこに属するか本人も分からない方が、私の知人にいたことはありませんでした。
同様にこれまで就業経験で、マイノリティの方と関わったり、それに関する対応でクレームやご指摘をいただいた経験もありません。
そうだったから配慮に至らぬ点があったと言い訳するわけではありません。

 

LGBTなどの単語を知らなかったわけではありません。
また、そのカテゴリーに属する、またどこに属するかも分からず悩んでいる人たちを差別する気持ちはありませんでした。
しかし私自身忘れていましたが、正しい気持ちが必ず正しい行動に結びつくわけでもなく、結果的に配慮がかけていました。
もしかしたらわざわざ私へ主張しなかっただけで、私の何かしらの行動に不快な感情を抱いた可能性も十分にあります。

 

この団体は大きく言うと学問に関わる、これから関わる人を対象とし、より多くの人と出会っていきたいと考えています。
私自身、単なる数学啓蒙の専門家でなく、幅広い知識を持ちそれを行動に反映できる人物になりたいと考えています。
そのような人物は自分の周りで問題になっていなかったからといって開き直ったりはしないでしょう。
もし何か自分の世界や常識が広がった際には行動に移していきたいと考えていますが、今回のように鈍感ゆえに気付かないこともあるかもしれません。
新たな常識や世界に合わせて変えていきたいという意思はこれまで同様今後も持つつもりです。
つまり、現在自分が持っている常識や知識の全てを固定し信用・信頼・信奉しているわけではありませんので、改善案や導入・採用してほしい仕組みなどございましたら、意見提出そのものが難しいことも承知していますが、教えていただけると幸いです。

 

どのような配慮を求められているのかを知るため、そしてこのブログを書くため、少数ではありますがインターネットより情報を収集してみました。
簡単な検索ワードで大量の記事なりブログなりを発見でき、この問題が私が思っていたよりも大きな問題であることが分かりました。
主にマイノリティの方たちへの基本的な知識から、企業や行政、教育機関などがどのように配慮し対応しているかを中心に学び、恥ずかしながら今更発見したことも多く、今後の活動の参考になりました。
私自身の再確認や今後の新メンバーへの共有に使用するため、それらの一部のリンクをこちらへ貼っておきます。

www.asahi.com

 

www.change.org

 

news.yahoo.co.jp

 

www.nhk.or.jp

 

note.com

 

tokyorainbowpride.com

 

www.weddingpark.net

 

https://www.amnesty.or.jp/human-rights/topic/lgbt/#ihrl

http://web.icu.ac.jp/cgs/docs/TgSatICU.pdf

 

これまでの活動で、こちらの無配慮で不快だったり煩わしい思いをされた方に、改めてお詫び申し上げます。
もし学びやすい環境だと思っていただければ当団体コンテンツへの参加や申し込みを是非お待ちしております。
拙い点もこれまで同様多々あるとは思いますが柔軟に修正し対応していきますので、今後ともよろしくお願いいたします。