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立ちのみ屋のマナーは誰のため?

自分自身、普段からカッコいい酒飲み、特に外で飲む場合にどのような飲み方をすれば
自他ともに認められるカッコいい酒飲みになれるかを考えています。
今回はそれを考える中で、思いついたことをまとめてみます。

 

注意事項ですが、今回はいつも以上に不確定・未検証な仮定をおいた推論が多いです。
どこに不確定な仮定をおいて議論を進めているかは、その都度補足します。

 

今回のタイトルは「立ちのみ屋のマナーは誰のため?」です。


ちなみに、「立ち飲み屋」でもなく「立ち呑み屋」でもなく「立ちのみ屋」を使っているのは
なんとなく自分のこだわりです。


今回は飲食店、とくに立ちのみ屋でのマナーをテーマに扱います。


一言注意をいれておくと、私は2018年6月現在、このブログを書いた際立ちのみ屋の店長をしていますが、この記事に書くようなマナーを推奨こそすれど、自身の既存客、もしくはこれから新規客に守ってほしいから書いたわけではありません。
当店で最低限守ってほしいはHP内にて明記しておりますので、それを守ってもらえれば何も言うことはないです。

 

さて飲食店には、その業態ごとに様々なマナーがあります。
バーにはバーの、すし屋にはすし屋の、フランス料理屋にはフランス料理屋の、そして立ちのみ屋には立ちのみ屋のマナーがあります。
料理そのものにもマナーがある場合がありますね。串カツのソース二度漬け禁止みたいなやつね。


ここでは以下のサイトを参考にして、いくつか挙げてみましょう。

立ち飲みの心得・ルールまとめ | せんべろnet

一人飲みの作法とは

最近目立つNG行動 サラリーマンの「立ち飲み」に7つの掟|日刊ゲンダイDIGITAL

・少人数で訪れる
・長時間ダラダラと居座り続けないこと
・大声で騒いで、他のお客さんに迷惑をかけないこと
・立ち呑みなので、どんなに疲れても自分の足で立つべし
・酔っ払ってほかのお客さんに絡まない
・セルフの場合は食器類の片付け&テーブルを拭く
・やたらグループで押しかけない
・スペースを取りすぎない
・飲み食いしないでしゃべり続けはNG
・1人1品以上の注文をすること
・出会いを求めている場合でも、いきなり隣の人に話しかけるのはダメ
・女性に話しかけるのはNG、また奢ったりしない
・店員が来てから最初の飲み物を決めるのは最悪
・お勘定で、1万円札は基本NGです
・携帯電話も店内はNG

色々と書いてありますね。

もちろん抜き出し方が悪いかもしれないので、気になる方はリンクを見てみてください。

どれも5分以内に読めます。


もちろん店によってはもっと厳しいところもあったり、そんなことを一切に明記していないところと様々です。


どこかの記事にも書いてありますが、1つ目の「少人数で訪れる」の少人数の定義は店の規模や経営者によって異なります。
私の店舗の場合、別日のオーナーの場合は3人まで、私の営業日は2人まで(これは記事執筆時点での話)と決めているので、
店舗は同じでも異なる場合だってあるという例です。

 

さて色々と見てどう思ったでしょうか?
「そんなに気を遣って飲まなきゃいけないのって窮屈じゃん!」でしょうか。
それとも「そんなの前から知ってたよ。常識でしょ」でしょうか。
それとも「これは単に店が利益のことを考えているだけで、守らなければ逮捕されるわけでもないし。。」でしょうか。
まぁどのような感想でも構いません。どれも想像できたくらいですから、そのような気持ちになるのも分かります。
私自身、全てを守るべきだと思わないですし、やりすぎなのもある気がします。

 

ちなみにこれを立ちのみ屋だけでなく飲食店全体に広げるともっと厳しい、ないし奇抜なルールがあります。
例えばラーメン店「支那そばや」創業者の佐野実さんとかだと、こだわりも強かった印象がありますね。
詳しくは、下記のウィキの

佐野実 - Wikipedia


の「こだわり」というところを見てみてください。

 

マナーには指向性があります(使い方あってるかな。。。)
つまり、マナーは誰かが誰かのことを考えて守らせようとするものです。
新社会人のマナーは、社会内にいると自覚している人たちが、その仲間入りをする人たちへ後ろ指をさされないために守らせるマナーです。
では、この立ちのみ屋のマナーは誰のことを考えて生まれたんでしょうか。
短絡的に考えると、店が店のことを考えて守らせているような気がします。


立ちのみ屋は回転率で勝負する儲け方です。

それを前提におくと、これらのマナーは回転率のことを考えているように見えます。
「少人数で訪れる」という一見儲けに反してそうなマナーも、単に大人数って1人客よりも時間がかかるので、そのスペースに入れたはずのさらに少人数のお客さんを断ることになるので機会損失になってしまいます。
それならば大人数な分、平均客単価の人数倍お会計があればいいですが、人数集まれば飲まない(飲めない)人が混ざる可能性も上がりますし、話をすることがメインになってしまい長いしてしまう場合があります。

よって少人数で訪れることが推奨されているのでしょう(たぶん)。
それ以外もお店側の回転率や儲けを考えると、確かにそうお願いする気持ちはわかったりします。


しかし、それを強要されるとお客さん側から反感を抱かせてしまうのも分かる気がします。
「なにゆえ、そちらの事情に合わせて飲まなければいけないのか」と。
「どうやって儲けるかはそちらが考えることであって、こちら(お客さん側)が意識することではないでしょう?」と。
実際、上記のような記事でコメントが付けられるようになっているサイトがあって、コメント欄にはそのようなことがたくさん書いてありました。

 

また上記のマナーにおいても、すべてが同じ対象者に向いてるとは思えません。
他のお客さんが迷惑になるから禁止しているものと、店員が営業しやしくなるからと思われるものが混在しています。
また人によってはとらえ方が変わりそうなものもあります。
個々のマナーについて考察したいわけではないので、この記事ではぶっちゃけどれでもいいんです。

 

今回注目したいのは、そのマナー群の中で店側が店のことを考えていると思われるマナーです。
私が今回主張するのは、「それらマナーは昔は、客側が、お店のことを考えて守っていた」ということです。
つまり店自身が構築したマナーでなく、お客さん側で構築したマナーではないかと考えています。
それがいつしか、店側からお客さんへ守ってほしいマナーへ変わってしまったのではないかと考えました。
今回は
① そのマナーたちが客側がお店のことを考えたマナーであること
② それが何を理由にして変わってしまったのか
を考察してみました。
最初に述べた不確定な仮定とは、これらについて語っていくときに登場します。

 

① そのマナーたちが客側がお店のことを考えたマナーであること


これですが、さっそく不確定な仮定が登場します。
こう考えた根拠ですが、サンプルが自分の周りにした45歳以上の酒飲みで、ここでいう酒飲みは週に3回以上外で飲む習慣がある人です。
このサンプルは、集めようとして集めたわけでなく、自分の両親、両親の知り合いの酒飲み、立ちのみ屋で6年バイトしていた時の常連さん、今現在のお店のお客さんから見聞きしたものです。アンケートとかとったわけでないです。
私の周りにいる人たちから集めたサンプルなので、仮定としては非常に弱いです。
なのでこの時点でブラウザバックしてもらっても構いません。


その方たちから、みなさんが上記のような立ちのみ屋のマナーを
・そのお店の常連さんに教えられた
・上司や目上の人にそのお店を飲みに行った際に教えられた
と聞いています。
つまりお店側にそのような注意書きがあったからでなく、身の回りの人に教えられて知ったらしいです。
実際、上記のようなマナーを書いた紙を昔は見なかったという方もいらっしゃいました。
もちろんお店の勝気なおばちゃん店員さんから、半ば叱るように教えられた経験を持つ人もいたりしたので、なにも全部がそうだとは限りませんが、そうではない上記のような経験から学んだ人は多いようです。


昔は、各お店に名物常連さんがいて、ご新規さんには、どのように飲むべきかをお節介ですが教えてくれたそうです。
ちなみにマナーだけでなく、そのお店のおススメ商品や良い注文の仕方も教えてくれたそうです。
上司や目上の人に教えられた場合も同様です。

もちろんですが、その常連さん・上司・目上の人はお店側から教えることを任されているわけではないと思います。
裏でそういったことを教えるように勧められた可能性もゼロではないですけど、
店の新規客獲得という場面で大事なところを、たとえ常連とはいえ責任もない客に任せるはずがないと考えられます。
つまりお客さん側が自発的に生み出した決まり事な可能性があります。

 

では何故、お客さんがそのようなマナーを生み出したかですが、お店のことを考えてのことだと思います。
深読みですが、お店には提供しやすいメニューと、提供に時間がかかる手間のかかるメニューがあり、先の注文の仕方を教えてくれるというのも、それらの提供事情を熟知した常連さんが考えた可能性があります。
お店側からしても提供しやすい品と提供に時間がかかるものをバランス良く頼んでもらえれば非常に助かります。
またこの場合は、お客さん側からしても、いつまで経っても料理がなかなかこないという事態を避けれます。

それ以外の回転率に関係していそうなマナーですが、これを守ることの客側のメリットはなんでしょうか?
これは、そのお店が儲かることで自分たちが飲める場所が残り続けるからだと思います。
回転率が悪くなって経営が傾けば、そのお店を利用することが出来なくなる。それを避けるためお店には儲かっていてほしいわけです。

 

もう一つの仮定ですが、昔はそう多く立ちのみ屋、ひいては飲食店が多くなかったのはないでしょうか。
これ調べようと思ったのですが、ググるのがへたくそで調べられませんでした。すみません。
よって、自分の利用できる範囲内にそもそも飲食店が少なく、もしご贔屓にしたいと思ったお店はお客さん側から守る必要があったのではないかと思います。


② それが何を理由にして変わってしまったのか


ではそのようなマナーをいつしか店側からお願いするようになったのはなぜでしょうか。

もちろん先に書いたマナーの部分集合を昔から明記していたお店があった可能性もあります。
単に意見を聞いた人たちがあたかもこれらのマナーが口語伝承されていると記憶を自己修正している可能性だって0ではないです。
ここでは以下のような要素が相互作用し、マナーを知る機会が減少していったと考えます。
・個人経営店の減少。またそれに伴った先の常連さんたちと出会う機会の損失
・上司と飲みに行く機会の減少
・チェーン店の増加
徐々に外で飲むのが珍しくなくなっていき、そこに商機を見出し、チェーンの居酒屋・立ちのみ屋が現れます。
昔は女性一人で飲むとかなり目立ったそうですが、今だとそこまでですよね。
まぁかなり大衆的な場所に若い女性一人だと今でも目立つでしょうけど。
チェーン店が増加すれば、個人店は安さなどでは負け、最悪潰れていきます。またチェーン店にしかない良さだってあると思います。
それによって個人経営店の減少。または先に個人経営店の減少があってチェーン化に拍車がかかったのかもしれません。
また上司と飲みに行く機会が減少し、そういったマナーやお酒の飲み方を知らないまま年をとった人もいたかもしれません。
それらの方をターゲットにして、チェーン系立ちのみ屋が流行ったことで30・40代でお酒にハマったが、マナーを知らない人もいたはずです。


チェーン店の増加のもう一つの影響が「自由なお店」の増加です。自由なお店とは大箱の騒いでも問題なし、多少お店に迷惑をかけても(少なくとも表面上は)問題なしなお店を指して、ここだけでそう呼称します。
後でも述べますけど、そういったこともお店に損害さえ与えなければ、お酒の場であれば何でもOKという認識が広がる原因の1つになったのではないでしょうか。
そういった惨事を目の当たりにしたチェーン店のバイトさんたちが新たにマナーを構築してくれれば良かったかもですが、「自分が利用するときは相手のことを考えよう」と思う人もいれば、「お客側になれば自分たちが普段笑顔で耐えているようなことを同じようなチェーン店にいった場合もしてもよい」という思考に進んだ人もいたはずです。
そして最悪なことに、たとえバイトでなくて社員であっても後者のような考え方を持ってしまった方が自分の周りにはたくさんいました。


途中からバイト先の飲み会に行きたくなくなったのも、それが分かるようになってからだと思います。もちろん私の周りだけの話しな可能性もあります。


よって飲食店に関わる人の総数は増えているのに、マナーを知る機会がなかった人たちが増えたのではないでしょうか。

現在自分の周りで45歳を下回る人からそういったマナーを知ってる方がぐんと減る現象に自分なりに理由をつけるため、そして上記のことの確度をあげるためチェーン店の増加について調べてみました。

 

居酒屋のチェーン化が始まったのは1980年代からだそうです。
ここはウィキを参考にしてきます。
まず以下のページにおいて、1980年代からチェーン化が進んだことが書いてあります。

居酒屋 - Wikipedia

各チェーンの店舗数の推移とか見れると面白かったんですが、いまいち調べられませんでした。。。


例えばモンテローザ関連で、「白木屋」さんを調べると1号店が1983年、そして100店舗達成が10年後の1993年です。
以下のページの「会社沿革」に載ってます。

会社案内│「居酒屋No.1」株式会社モンテローザ

次に「和民」さんについて調べてみました。別名の店舗も多く持っているので、「和民」という名前を持つ店舗について調べると
1号店が1992年、100店舗達成が1998年です。ただチェーン化はもっと前からしています。昔は「つぼ八」とフランチャイズ契約結んでましたし。
以下の沿革内の各年代ごとに店舗数が載っていたので参考にしています。

ワタミ - WEB版ワタミヒストリー -

では次に「鳥貴族」さんでいきましょう。
1号店が1985年、100店舗達成が2008年です。
以下の公式HPの会社沿革にそのまま載っています。

沿革 | 企業情報 | 株式会社 鳥貴族

次は「八剣伝」、「酔虎伝」、「居心伝」を展開する「マルシェ」さんでみると
後の「酔虎伝」となる店舗の経営開始が1972年、そして「酔虎伝」の100店舗達成が1986年です。
以下のウィキペディアにそのまま載ってます。他の店舗の推移を知りたい方は参考にどうぞ。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B7%E3%82%A7_(%E4%BC%81%E6%A5%AD)

 

よって1980年代後半にはチェーン店だらけになっていたようです。
もちろんこれ以外にも全国展開を狙った企業や地方限定で展開していたチェーン店だってあったはずです。
よって45歳以上の方はちょうどそれらチェーン店が増え始める前の時代を知っており、それらのマナーを知っていた可能性が高かったのではないでしょうか。


ちなみにチェーン店の増加だけが、個人店減少の理由ではないという意見も聞けました。
それは、バブル景気で、ちょうど上記のようなチェーン店が増加していたときバブル景気でした。
そのさなか、もっと儲けれる方法を知ったことでお店を畳む個人店もいくつかはあったそうです。
なので外からの影響だけでなく、内部的な理由でお店が減少した可能性もありますね。


ともあれチェーン店が増加しました。

チェーン店が増えたことが悪いことだけとは思えません。
外でお酒に触れる機会が増えたのは良いことだと思います。
ビール・焼酎・日本酒が飲めなくても、外で自分に合ったお酒を見つかられる機会が増えていると思います。
少なくともそれによって、その人のお酒に対するイメージは良くなったのではないでしょうか。

 

けれど、そのようなマナーを知らない人が増加する中で、昔と同じスタイル(売価・回転率等)で儲けを出すのは難しくなったのでしょう。
また仕入れ単価は年々上がっていると思います。昔よりお酒も高くなってきたし。
そして営業しているお店は当然ピンチになります。

ゆえにそのようなマナーをお店側から提示する必要性が出てきたのだと思います。
お暇であれば、ネットで立ちのみ屋の経営者や店長の意見・愚痴などを検索してみてください。
上記のようなマナーを知ってか知らずか、そういったお客さんを相手にして儲からないことを嘆いていることを結構見ます。
その状況でネットで叩かれたり既存客の減少を恐れて、マナーを提示するようなことを戸惑っている方も多そうです。

 

ただマナーを提示することが立ちのみ屋にとって最適解であったかどうかは微妙です。
そのような人が増えたならば、そのような人向けにビジネスを考えるという方向もアリです。
立ちのみ屋でどのようにすべきかはここには書きませんが(あまり思いついていないのと、もし思いついていたら自分のお店に活かせるのでこんなところには書かないよ)、
他の形態の飲食店ならば対策はすでに知っているのも含めて挙げることができます。


よく炎上している「お通しの有無」も、店側からすれば1つの対抗策としているのでしょう。
もちろんタダ同然のお通しで客単価を上げようとしているお店もあれば(まぁチャージの代わりですね)、提供時間を待ってもらうためのつなぎとしておもてなしの精神からキチンとしたものを提供するお店だってあります。


他にもお酒を薄くして単価を下げたり、お客さんを上手く利用して人件費を下げたりと、良いか悪いかは別として対策はあります。

 

 

ここまで書いておいて、当初の目的のカッコいい酒飲みについて考えていきます。
人によって「あの人、カッコいい酒飲みやなぁ」という定義は違うと思います。


「色んなお店をたくさん知っている」はどうでしょうか?確かに経験値が多そうで、色々と美味しいお店も知っていそうです。
でも個人的には微妙です。だってお金があれば成れるもん。

ネットを見ればどこにお店があるのかなんてすぐに分かります。
有り余る財力を活かしてお店に行きまくれば上記の称号は手に入ります。
食べログ等を使ってスタンプラリー的に飲食店を回るのも、ポケモンGO的な楽しさはあると思うのですが、個人的にはカッコいいと思いません。


また自分のお金ならばまだマシですが、人のお金ならなおさらかっこ悪いなぁと思います。
自分のお店の近辺には、「奢られ目的」の人たちがよく出没します。まぁナンパも兼ねた「奢り目的」の人たちもいるんですが。
そういった人たちの方が、私よりもお店に行くという経験値を貯めるのは楽そうですが、個人的には「うーーん。。。」と思いますね。

 

では「お酒をたくさん飲める」はどうでしょう?
これならどんなお店であれ、(儲かるので)歓迎される存在です。

でもお酒の許容量ってある程度先天的な要素があります。
この定義で行くと日本人は比較的お酒が弱い民族なので、日本人である時点でかっこ悪くなっちゃいます。
ここでいうカッコいい酒飲みが後天的になれるものであればいいなと個人的には思うので、これも定義としては不十分かなと思います。

 

では「お酒の知識が豊富」はどうでしょう?
どうせ機械には記憶力で勝てないだろうしなぁ。

利き酒に関しても機械が「舌」を手に入れれば人間の利き酒なんですぐに負けそうです。
それにお酒を楽しんでいる最中に、蘊蓄ばっかり聞かされても嫌ですよね。

もちろん知識がある人が喋りたがりとは限らないですが。

 

「よく行くお店をいくつも持っている」はどうでしょう?
常連さん扱いしてくれるお店が多いってことですね。

これも良さそうな気がするんですが、個人的には微妙かな。
さっきの財力にも依存するし、仮にこの主張と矛盾しない「一定のお店を毎日ローテーションしている」という状態だったら、新しいことに挑戦していないって時点で微妙かなぁと。
それにお店側がめんどくさいし正直良くは思ってないけど常連さん扱いしているパターンもあります。
1度目上の人に、なじみの店だからということで連れて行ってもらったお店で、本人とお店側ですごい温度差を感じたことがあったので、多分このお店によく通ってて覚えられているだけで、別にいいお客さんだとは思われていないだろうなと。

 

ここまでのことから、「僕が考えた最強の酒飲み」の定義は「どのような形態のお店でも、そのお店に合わせた対応・マナーが出来る」になりました。
これはマナーを提示していなくても、(間違えることもあるかもしれませんが)
そのお店での過ごし方を自分なりに考えられるとカッコいいなと思います。


立ちのみ屋も千差万別ですから、最初に上げたマナーが必ずしもすべてのお店に当てはまるわけではありません。
それに立ちのみ屋のマナーが、他の形態のお店に当てはまるとも限りません。


今はもう見なくなりましたが、昔の牛丼屋チェーンの松屋松屋を愛する良いファン(通称マッツァー)の5chのスレには必ず以下のようなコピペが貼ってありました。

一、店員に食券をそっと渡す。(この時食券は表側にする。)
一、店員が注文繰り返したら返事をする。
一、お茶が出ていなかったら「お茶をいただけますか」と言う。
一、お冷が欲しいときは「すいません、お冷ください。」と言う。
一、メニューによって出来上がり時間が違うこと心得る。
一、料理が来たら「いただきます」と言う。
一、サイドメニューが出ていなかったら「すいません、○○が来てないんですけど」と言う。
一、残さず食べる。
一、食事が終わったら食器を重ねる。(皿、丼、椀、子皿の順番で。割り箸と紙ナプキンと半券をまとめる)
一、店を出るときに「ごちそうさま」と言う

ここの下から2番目「食事が終わったら食器を重ねる。」がありますが、一見店員さんの作業を減らしているのでどのお店でも通用するようなマナーですが、これは間違いです。

高級店ならばお皿も高価です。重ねたことによって下に敷かれたお皿は傷つく可能性があります。
それならば勝手に重ねたりせず、テーブルが狭くなれば店員さんを呼ぶ方が正しいと思います。
また高価な食器を使っていなさそうなお店であっても、バッシング(お皿やグラスを下げること)の手間は省けますが、必ずしも推奨されるとは限らないと思います。


立ちのみ屋バイト時代、灰皿に吸殻以外のゴミ(絞り切ったレモンとか、使ったナプキンとか)を最後にまとめる方が何人かいらっしゃったのですが、これも一気にゴミ箱に捨てれて手間が省きそうなんですが、当店においては立地している商業施設全体の決まりで、吸殻と普通のごみを分ける必要があったので正直よくわからないごみをわざわざ手で触って分けるのはめんどくさかったです。

それならばバラバラに分けて置いてくれた方が楽だったなと。
もちろんそういったことも含めてお給料もらってるわけですから、それくらいで嫌な顔はしませんでしたが(自然と出てたらごめん。。。)、良い気分ではなかったです。


なので、どこかで喜ばれた気遣いが必ずしも他のお店(同系列の別店舗でも)でも喜ばれるかは分かりません。


また前にTwitterでつぶやきましたが、「この前言ったお店、○○な感じでチョーおすすめなんでみんなに届いてほしいです!」みたいな飲食店の情報を拡散させることは一見お店の認知度をあげる意味で良いことに思えますが、お店側が望んていない可能性だってあります。
どのお店もお客さんが増えることは基本良いことですが、キャパを超えては意味がありません。
一回しか来ないような新しいもの好きのお客さんに対応に追われて、常連さんに今まで通りのサービスを提供できなくなったり、また忙しくなりすぎて店員が体を壊す可能性もあります。そういった経緯で「予想外に流行ってしまった」ことで潰れてしまったお店も多々あります。
もちろんお店側が「拡散希望!!」とかやってれば協力するのは良いことだと思いますが、必ずしもどのお店も今以上にお客さんが来ることを
望んでいるかどうかは分かりません。

 

 

どんなお店に行っても、自分・他のお客さん・店員が気分よく過ごせるようによう意識して、どのような大衆店・高級店にいってもお酒が飲めるなら、それはカッコいい酒飲みではないでしょうか。
これなら先に上げた定義たちと併せるとよりかっこよくなっていきませんか?
これならば財力が乏しくとも、お酒が少ししか飲めない人でも実践できそうです。
それにこれを続けてると自然とお会計以上のサービスをしてくれるお店だって出てきますよ。
私は就職が決まった後、お金に余裕が出来たのでたくさんの馴染みのお店に行きましたが、どのお店も就職祝いにサービスしてくれました。
当たり前ですが祝ってほしくて就職したことを伝えたわけでもないです。

でも普段から良い関係をその店員さんと築けていたことで得られたサービスだと思います。
そういったサービスがしやすい個人店に対してだけのメリットかもしれませんが、私がバイト時代の時に、金銭・物質的にサービスすることは出来ずとも、それ以外の方法で、こちら側が良いお客さんだと思っていることをアピールする方法を考えたりしました。
具体的な方法としては、そのお客さんの注文のパターンや食べ物の好みを覚えておいて気に入ってもらえそうな商品があればおすすめしたり、そのお客さんが苦手そうな別のお客さんがいたら近くにならないよう案内を配慮したり。

 

ではどのようにすると店員さんが気持ちよく仕事しやすいか知りたかったらどうすればいいでしょうか?
簡単です。店員さんに聞けばいいんです。

「食べ終わったお皿はどうすればいいですか?」とかね。
あと先ほど触れたSNSに関しても、どうしても感想を共有したくなったら、そのお店に行ったことをネット上に書き込んでいいかどうかもあらかじめ聞いておくと親切だと思います。

 

これにプラスして、良いお店かどうかを店構えだけで判断出来る勘のようなものが備わればいいなと個人的には思いますが、こればっかりはセンスのようなもので自分で磨くしかないようです。
以前感心した5chのレスを載せておきます。
以下の「★大阪ミナミの地元でも評判の居酒屋教えて★」スレにて

★大阪ミナミの地元でも評判の居酒屋教えて★

1名無しさん@お腹いっぱい。04/09/16 23:16:42id:Ua20THFK>>12>>20>>48
今度大阪へカップルで旅行に行きます。
ナンバ近辺で、地元でも人気のある居酒屋教えてください。
あまり若者チックでなく、どちらかと言うと、田舎くさい
ような店が好みです。くいだおれの居酒屋は地元民は
あまり行かないとも聞いてますが ここはどうでしょうか?

 

に対し

 

4とりあえず正宗屋でも行ったらどうだ?04/09/18 09:45:05id:mAHFN/DI
どうして何でもかんでも人に聞こうとするんだ、
第一あなたの味の好みが解らないんで教え切れない!
店を外から見て中身を見抜くのも修行のうち(修行でもないか?)
そんなことしてたら新しい町へ行くたびに新しいスレを立てなきゃならん事になるぞ。
まずは5感+第6感で自分が気に入る店が見抜けるように訓練すること。
入ってみてダメだったら、すいません間違えましたとか、ビール1本飲んで出てくるとか、
気に入らない客には長居してもらいたくない筈だから店も怒らないと思うよキット。
思わぬ店に入っちまって、気付いていなかった自分の好みを見つけるという
別の意味での楽しみもあるのでは?

 

そうは言いつつも正宗屋を進めてあげてるのは優しいなと思っちゃいました笑
ちなみに正宗屋だと、色んな店舗の中でも千日前通りで日本橋近くにあるお店がおススメです。
おっちゃんばっかりなんで若い子だけでいくと浮きますが。
「カステラ」という謎料理がおすすめです。

 

 

最後に。
カッコよさは自分の内側に向かうものじゃないかなと。

カッコいい酒飲みの定義は人によって異なります。
だからここでいうカッコよさを他人が実践してなくてもなんとも思いません。
ただこういう風に私は公言した以上、もし自分がそのような飲み方になっていなかったら指摘してほしいです。
そしてそういったカッコつけることが出来なさそうでない夜は家で1人でおとなしく飲むことにしましょうか。

でもなんでわざわざこんな記事書いたんやろうねオレ。。。